012 - 「電解コンデンサの話」(04/12/03 Fri)

 

電子機器全般で、かなりの割合で使われているでしょう。

私の身近なところでは、パソコンの電源でしょうか。

交流電圧をキレイな直流電圧に変換するときなんかに用いられております。

いくつか特徴を御紹介します。

寿命が短い

電解コンデンサは、モノによりますが、だいたい100℃付近までの環境で使用することが可能ですが、保証されている寿命時間は、その温度環境で、連続使用数千時間程度です。1日って24時間ですから、1年って8760時間です。つまり連続で1年使用したら保証外ですね。まぁ普通の電子機器なら連続使用ってことはないでしょうから、だいたいこの3〜5倍(約5年)程度はいけるんじゃないですか?

高温環境下で使うと寿命が短くなる

先程だいたい100℃付近と書きましたが、これぐらいの温度で使用すると、コンデンサ内部の電解液が蒸散します。これをドライアップと言います。電解液が減るというのは、車で言えばガソリンが減ることと同じです。当然寿命が短くなります。

低温環境下で使うと寿命が長くなる

なぜだと思います?ここで言う低温環境下ってのは約10℃以下です。ここまで温度を下げると、電解液の粘性が上がり、電気伝導が悪くなります。要は、普段よりも力をセーブした状態(100%の性能が発揮できずに、70%ぐらいの性能で使用することになる)で働くことになります。そりゃあ寿命延びますよ。手加減してるんですから(笑。

じゃあ低温環境下でずっと使うと?

寿命が延びて良いんですが、良いことばかりとは言えません。手加減してるってことは、その分容量値が少なくなってるので、交流⇒直流なんかに使用している場合、十分に変換できず、不安定な直流電圧となってしまいます。そのため、その電子機器の電源関係全般に影響が出てしまう可能性があります。寒い日にパソコンの電源が不安定になるのは、おおむねこれが原因だと考えられます。そんな時は一時的に暖めてから使ってあげましょう。

じゃあ高温環境下で使えと?

いや・・・そういうわけでは^^;真夏なんかに使ってると、電源内部は、非常に高温になり、今度はドライアップが起こりやすくなって、寿命が短くなってしまいますから。常温(20℃付近)をオススメします。

オマケ 車のバッテリーが冬にかかりにくいのは?

これは、電解コンデンサの事情によく似ています。車のバッテリー液には、約10%の希硫酸水が使われています。で、化学反応を起こして電気を作ってるんですが、化学反応というものは、一般的に低温になると起こり難くなります。なので、起電力が足りなくなり、かかりにくくなるのだと考えられます。さらに追い討ちをかけるように、エンジン内のオイルの粘性が上がり、回転しにくくなるので、最悪です。この場合も暖めれば良いと思います。

  

まぁ困ったもんの電解コンデンサですが、1個数十円で買うことができます。安いですねー^^

つまり

パソコンが壊れた!と思って修理にだしたら、数十円の部品交換で、

帰ってくる可能性があるってことですね。

いや別にいいんですけどね。

  

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